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大会レポート ボッチャ甲子園
都府県、競技団体・学校の垣根を超えて実現した歴史的大会!
東京、千葉、神奈川、福島、愛知、大阪、奈良、大分、熊本から22校(18チーム)が出場。都府県の垣根、競技団体と支援学校の垣根を超えて、2016年8月2日(火)、ボッチャ界にとって、そして肢体不自由特別支援学校における競技スポーツにとって歴史的な大会が東京都江東区で開催されました。多くの支援学校において、体育の授業で体験することはあっても、まだまだ競技スポーツとしては定着していない“ボッチャ”。それだけに戦前は、レクリエーション的な大会となることも予想されましたが、いざはじまってみれば、河合俊次日本代表チーム総監督(一般社団法人日本ボッチャ協会競技局長)に「いい意味で、予想外だった」と言わしめたほど、競技性の高いものとなりました。
大会名 | 全国特別支援学校ボッチャ大会「ボッチャ甲子園」 |
開催日 | 2016年8月2日(火) |
開催場所 | BumB東京スポーツ文化館 メインアリーナ |
出場数 | 18チーム(22校) |
試合形式 | 3名1組のチーム対抗による2エンド戦 |
主催 | 一般社団法人日本ボッチャ協会 ボッチャ甲子園実行委員会 |
協力 | 全国特別支援学校肢体不自由教育校長会 東京都肢体不自由特別支援学校体育連盟 東京ボッチャ協会 |
■予選リーグ | ||
Aリーグ | 勝利数 | 順位 |
福島県立郡山養護学校 郡山オールスターズ |
2 | 1 |
千葉県立桜が丘特別支援学校 Flower Balls Chiba |
0 | 3 |
東京都立城南特別支援学校 JSC(城南スポーツクラブ) |
1 | 2 |
Bリーグ | 勝利数 | 順位 |
大阪府立茨木支援学校 茨木支援学校 |
1 | 2 |
千葉県立袖ケ浦特別支援学校 袖ケ浦ウォーリアーズ |
0 | 3 |
東京都立城北特別支援学校 城北コントロールパワーIII |
2 | 1 |
Cリーグ | 勝利数 | 順位 |
大阪府立藤井寺支援学校 奈良県立西和養護学校 大阪・奈良連合チーム |
1 | 2 |
筑波大学附属桐が丘特別支援学校 ポローニア |
2 | 1 |
東京都立八王子東特別支援学校 八東ファイヤービクトリー |
0 | 3 |
Dリーグ | 勝利数 | 順位 |
愛知県瀬戸市立瀬戸特別支援学校(光陵校舎) 瀬戸特別支援学校(愛知) |
2 | 1 |
東京都立光明特別支援学校 光明サンライズ |
1 | 2 |
東京都立府中けやきの森学園 けやきの森ファイターズ |
0 | 3 |
Eリーグ | 勝利数 | 順位 |
大分県立別府支援学校 熊本県立松橋支援学校 九州連合 |
0 | 3 |
東京都立小平特別支援学校 小平プレミアムズ |
1 | 2 |
東京都立墨東特別支援学校 旋風Kid’s |
2 | 1 |
Fリーグ | 勝利数 | 順位 |
神奈川県立座間養護学校 神奈川県立平塚養護学校 横浜市立上菅田特別支援学校 チームかながわ |
0 | 3 |
東京都立鹿本学園 鹿本ファイターズ |
1 | 2 |
東京都立町田の丘学園 町田の丘SAIKYO |
2 | 1 |
■決勝トーナメント 予選リーグ1位通過6チームによるトーナメント。抽選により枠決め。準々決勝は4チームにより2試合。2チームはシード(準々決勝の勝者と準決勝で対戦)。 |
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準々決勝戦 | ||
瀬戸特別支援学校 | × 1-3 〇 | 城北コントロールパワーⅢ |
郡山オールスターズ | × 2-2 〇 | 町田の丘SAIKYO |
5-6位決定戦 | ||
瀬戸特別支援学校 | × 1-1 〇 | 郡山オールスターズ |
準決勝戦 | ||
旋風Kid’s | × 0-3 〇 | 城北コントロールパワーⅢ |
町田の丘SAIKYO | × 1-1 〇 | ポローニア |
3位決定戦 | ||
旋風Kid’s | × 0-4 〇 | 町田の丘SAIKYO |
決勝戦 | ||
城北コントロールパワーⅢ | × 0-2 〇 | ポローニア |
歴史的な大会のファイナルステージへと進出したのは、1名欠場のため2名で戦い抜いてきた東京都立城北特別支援学校チーム「城北コントロールパワーIII」と、4名で力を合わせて勝ち上がってきた筑波大学附属桐が丘特別支援学校チーム「ポローニア」。その熱戦の行方はポローニア1番ボックス眞神颯太選手の好投球により決しました。1点リードで迎えた第2エンドポローニア最後の一球。得点圏につけているのは城北。ジャックボールに寄せられなければ同点、その後の城北の投球によっては逆転されてしまうこともある場面。眞神選手の一投はジャックの至近、まだ2球を残していた城北・久保ゆうた選手(4番ボックス)の投球ライン上にピタリ。自チームの得点権を奪取するとともに、相手チームの得点チャンスを抑えた見事な投球となりました。優勝はポローニア。4選手が自らの役割を果たし、同学年ならではの息の合ったチームワークで歴史的栄冠を勝ち取りました。
■最終順位 | ||
優 勝 |
筑波大学附属桐が丘特別支援学校 ポローニア |
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●金子恭兵選手(高2)「予選リーグのときから決勝トーナメントに行けるかハラハラだった。ミスもあったが、みんながフォローしてくれた。みんなで引き寄せて勝ち取った優勝だと思う。」●松本亮大選手(高2)「予選リーグのときから一戦一戦ヒヤヒヤだった。こんなに長い時間ドキドキする経験は今までになかった。チームのみんなで勝ち取った優勝だと思う。」●大村直輝選手(高2)「このようなスポーツの大会で優勝するのは初めて。うれしい。最初はドキドキだったが、緊張が解けてよくなった。自分の力を出し切れたと思う。」●眞神颯太選手(高2)「率直にうれしい。決勝戦の第2エンドの終盤はタイブレークになるか、勝つか、緊迫した場面だったが、最後の一球で勝ててよかった。いい投球ができた。」 | ||
準 優 勝 |
東京都立城北特別支援学校 城北コントロールパワーIII |
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3 位 |
東京都立町田の丘学園 町田の丘SAIKYO |
目標ができれば、みんなチャレンジできる。
支援学校の生徒たちが正式なルールに則ったボッチャをやる機会はほとんどない。だから『ボッチャなんてできない』と本人も、保護者たちも思っている。その気持ちを変えてほしかった。“勝つ喜び”を知るキッカケとしてほしかった。自分もパラリンピックに行けるかもしれないと気づいてほしかった。目標ができれば、みんなチャレンジできる。
一般社団法人日本ボッチャ協会
奥田邦晴理事長
パラリンピックが身近なものになってくる。
こんなに環境の整った競技会に出場するのは子供たちにとって初めての経験。パラリンピック種目の試合に出たことに意義がある。今までパラリンピックは無縁のものだった。自分たちとは関係のないものだった。でも、パラスポーツを自分でやって、パラリンピックと自分たちがつながっていることがわかってくると、パラスポーツが、パラリンピックが身近なものになってくる。興味をもてるようになってくる。チャレンジしたくなってくる。この大会はその大きなキッカケになる。
全国特別支援学校ボッチャ大会実行委員会
三浦浩文実行委員長